北海道大学技術
整理番号:HK24-012
成形体及び高分子架橋体の製造方法
レーザー照射により、ゲルの可逆的な3D加工が可能
概要
高分子架橋体の一つであるハイドロゲルは硬さや含水性が生体と類似していることから、生体模倣材料等の用途が期待されている。一方で柔軟性を有するがゆえに射出成型や延伸、切削等の一般的な加工法には適さず、型の内部で成形する方法や3Dプリンターを用いて成形する方法が考案されてきた。しかし、前者は型の作成コストや複雑形状への対応が難しく、後者は印刷に長い時間がかかり、材料の選択が難しいという課題がある。
当該課題解決のために、発明者はゲル表面のレーザー照射により、切削した部位が溶媒で膨潤することによる、自発的な屈曲によって得られる成形方法を見出した。屈曲のトリガーは溶媒による膨潤のため、例えばハイドロゲルを用いれば、使用直前に給水させることで平面上の可搬形から目的に則した形に変形するといったことが可能である。また、本発明は水を溶媒とするダブルネットワークで最も効果があらわれるが、ゴム等のオルガノゲルでも同現象が確認できており、ゲルの種類を問わず適用できるものである。
性能・特徴等
応用例
・ウェアラブルデバイスの製造
・皮膚貼付剤シート、創傷被覆材の製造
・血管ステントの製造
・細胞足場材の製造
関連文献
随時更新予定
知的財産データ
知財関連番号 : 特願2024-074833
発明者 : 中島 祐、正田 晟、森下 琳加、大村 将、グン チェンピン
技術キーワード: ゲル4D加工、セルフフォールディング、医療用ゲル、細胞足場剤