東北大学技術
整理番号:S14-015
ナノ製剤の製造方法
キャリアフリーのナノ製剤化や難水溶性化合物の可溶化が可能
概要
薬剤送達システム技術(DDS)として、ナノ薬剤を内包した高分子キャリアを体内の標的部位へ送達する方法が多数報告されている。しかしながら、高分子キャリアに起因する抗原性や細胞膜透過阻害作用が指摘されている。
本技術は、発明者らが独自に考案した「再沈法」によって薬剤の前駆体(プロドラッグ)をナノ粒子化することにより、高分子キャリアフリーなDDSを実現する。
~再沈法~
対象化合物の溶媒に対する溶解度の差を利用することによりナノ粒子を製造する方法。ナノ粒子化する時の条件を適宜変更することで結晶サイズや分散性を制御することができ、難水溶性化合物の水溶性を高めることもできる。
ナノ粒子点眼薬のin vivo評価(眼圧降下作用)
応用例
・サイズ制御された有機ナノ粒子の作製
・抗癌性ナノ薬剤の創製
・ナノ点眼薬の創製 等
関連文献
[1] Sci. Rep., 7, 44229 (2017).
[2] Bull. Chem. Soc. Jpn., 92, 1305–1313 (2019).
知的財産データ
発明者 : 笠井 均
技術キーワード: ナノ製剤、ナノ粒子、難溶性