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発明案件

東北大学技術
整理番号:T11-108

しわのよったナノ多孔質金属箔

大きなSERSスペクトルの信号強度を測定

概要

 金属箔にnmオーダーの気孔を形成したナノ多孔質金属箔が作製されている。このようなナノ多孔質金属箔の表面に吸着させたローダミン6G(R6G)の色素は、ラマン散乱信号測定で著しい表面増強ラマン散乱 (SERS)が測定されており、1分子を測定できる検出感度を有している。しかし、金と銀の合金を用いたナノ多孔質金属箔では、銀コロイドのようなSERSが得られず、R6Gの1分子を測定できないという課題がある。
 本発明によって、R6Gの1分子のSERSスペクトルを測定可能な、しわのよったナノ多孔質金属箔を提供することが可能になった。本発明は、ナノ多孔質金属箔の熱収縮を行なってしわを形成することにより、増強因子が著し く増強されることを特徴とする。本発明は、nmオーダーの気孔が形成されたナノ多孔質金属箔と、ナノ多孔質金属箔に形成されたしわを備え、しわの山にはラマン散乱における表面増強を生起させる複数のホットスポットが形成されている。これによって、従来のナノ多孔質金属箔よりも表面増強ラマン散乱における増強因子をさらに増大させ、再現性よく各種の分子を1分子迄検出することが可能になる。

しわのよったナノ多孔質金属箔

「しわのよったナノ多孔質金属箔」のSERSスペクトルの強度がナノ多孔質金属箔の約60倍

しわのよったナノ多孔質金属箔

応用例

・分子センサ
・超高感度分析装置

知的財産データ

知財関連番号 : 特許第6074609号
発明者    : 陳 明偉、藤田 武志、張 玲
技術キーワード: 分子センサ、超高感度分析装置







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