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発明案件

東北大学技術
整理番号:T16-043_T20-1120

回転式熱交換器

潜熱蓄熱材や温泉水等の固層付着環境下においても高効率な熱交換が可能

概要

 回転式熱交換器は、回転円筒に固定羽根が摺接した構造を有する。そのため回転円筒上の伝熱面の温度境界層(境膜)を除去しながら、回転円筒内外の流体同士で連続的に高効率な熱交換が可能となる。またスケール等の凝固層を発生しやすい系(温泉水、汚濁水等)においても、常に凝固層の除去が行われるため、安定した運転が実現できる。
 従来の回転式熱交換器においては、回転円筒の軸方向の片側だけで支持を行っていたため、回転円筒が回転する際の振れ回りにより、回転円筒と固定羽根の間に隙間が生じやすく、境膜や固相が残留しやすいという課題があった。また両側支持の回転式熱交換器も考案されていたが、回転機構が流体に浸漬されるため、固相生成を伴う系には不向きであるというのが難点であった。
 発明者らは、上記課題に対しては両側の回転機構が清浄流体とのみ触れ合う機構(※②)を開発し、潜熱蓄熱材との組合せ(※①)など回転式熱交換器の実用化に資する発明を創出している。

回転式熱交換器

回転数が大きいほど伝熱性能(総括伝熱係数)が向上

回転式熱交換器

応用例

熱のカスケード利用に広く活用可能であり、特に潜熱蓄熱材や温泉水等の固層生成系に有利。例えば
  ・温泉水の熱エネルギーを蓄熱し関連施設で利用
  ・太陽光集光熱を蓄熱し農業ハウスで利用
  ・工業廃熱を蓄熱・輸送し民生で利用   など

関連文献

[1] https://emira-t.jp/special/17178/
[2] Energy 2020 Vol. 205 Pages 118055
[3] ISIJ International, accepted(Vol. 62, No. 12)

知的財産データ

知財関連番号 : JP特許第6630946号、US特許第11060800号、国際公開WO2021/199905 
発明者    : 丸岡 伸洋、埜上 洋、堤 太一、伊藤 昭久、今野 花織
技術キーワード: 熱交換、回転式熱交換器、固相、スケール、潜熱蓄熱材、温泉水、太陽熱、廃熱利用、農業ハウス







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