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発明案件

東北大学技術
整理番号:T16-138

多標的キナーゼ阻害剤 Liphagal及び類縁体siphonodictyal B

P38のリン酸化 and/or ROS産生増大によりがん細胞のアポトーシスを誘導する

概要

 分子標的治療剤の開発が進められているが、がん治療に当たっては複数の標的分子を有することが薬剤としての効果に寄与することがある。
 発明者らはリファガール及びその類縁体であるsiphonodictyal BがPI3Kに加え複数のキナーゼ活性を阻害することを見出した。
 本発明の阻害剤は、CDK7、CDK4、CDK6、PIM2、TSSK3、MST4、NEK6、MAP3K、MST3、DDR1、SPHK1、CaMK1、AurA、BRK、CaMK4及びPIM1の各キナーゼ阻害剤として用い得る。
 ヒト大腸がん細胞を用いた検討から、siphonodictyal B は細胞内活性酸素種の増加に続く P38 MAPK 経路の活性化によりアポトーシス促進蛋白の発現を誘導し、アポトーシスに導くことが明らかとなった。
 また、ヒト大腸がん細胞株腫瘍移植マウスモデルを用いた抗腫瘍効果の検討では、siphonodictyal Bは抗腫瘍効果を示した。

PI3Kに加え、複数種のキナーゼ阻害活性が明らかに

多標的キナーゼ阻害剤 Liphagal及び類縁体siphonodictyal B

ヒト大腸がん細胞(HCT116)でのアポトーシス誘導

多標的キナーゼ阻害剤 Liphagal及び類縁体siphonodictyal B

関連文献

[1] Cancer Medicine 8. 85662-85672(2019)

知的財産データ

知財関連番号 : WO2018/203564 (JP, EP, US)
発明者    : 西條 憲、石岡 千加史、加藤 正、成田 紘一
技術キーワード: 医薬(リサーチ・ツール)を含む







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