東北大学技術
整理番号:T19-018
高TMR素子用CO系磁性合金
B無添加・低温熱処理・スパッタ製膜でTMR比200%以上
概要
トンネル磁気抵抗(TMR)効果を示すTMR素子は、磁気センサや不揮発性メモリ等の製品に応用されている。素子抵抗の変化率を表すTMR比は素子性能指標の一つであり、それら応用製品の仕様を左右する重要な特性である。 アモルファスFeCoB磁性合金とMgOトンネルバリアを用いたTMR素子は現在主流の材料系で、大量生産に適したスパッタリング法で作製できる。素子を熱処理した際にBが拡散することでFeCo/MgO結晶素子となり、200~600%のTMR比を示す優れた材料である。しかし、熱処理によって拡散したBは、FeCoに隣接する他の層の機能性を低下する要因にもなる。
本発明は、Bを添加せずとも、低温熱処理でFeCoBと同程度のTMR比を発現するCo系磁性不規則合金の技術を提供する。
B無添加でTMR比200%以上
応用例
・磁気抵抗素子を用いた応用製品 一般
・磁気抵抗メモリ(MRAMなど)
関連文献
[1] Kunimatsu et al., Appl. Phys. Express 13, 083007 (2020).
[2] Suzuki et al., Appl. Phys. Lett. 118, 172412 (2021).
知的財産データ
知財関連番号 : 国際公開番号 WO2020/246553
発明者 : 水上 成美、土屋 朋生、一ノ瀬 智浩、國松 和眞
技術キーワード: エレクトロニクス、情報・通信(ハードウエア)