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発明案件

東北大学技術
整理番号:T19-083_T19-455_T19-456

乳酸吸着剤および乳酸の除去方法

乳酸の除去効率を高めつつ、細胞や微生物の増殖に与える悪影響を低減

概要

 近年、医薬品製造などの分野において、細胞を大量培養することが求められている。培養の際、細胞を安定的に増殖させるためには、培養液中に蓄積する乳酸(細胞に悪影響を与える細胞老廃物)を除去する必要がある。今までは、透析の原理を利用して培養液から乳酸を除去していた。しかし、乳酸を充分に除去するために、成分調整液槽の容積を細胞培養槽の容積の10倍以上に設定していたため、必要な液量が莫大でコストがかかるという課題があった。
 本発明によって、乳酸の除去効率を高めつつ、乳酸や乳酸除去処理が細胞や微生物の増殖に与える悪影響を低減する、新しい乳酸除去技術を提供することが可能になった。本発明の態様は乳酸吸着剤であり、複数の金属水酸化物層の層間に保持される陰イオンおよび水分子とを有する層状複水酸化物を含むことを特徴とする。また、本発明が乳酸を含有する溶液に接触すると、溶液中の乳酸を吸着する。これにより乳酸の除去効率を高めることができる。

乳酸吸着剤および乳酸の除去方法

高い乳酸吸着率を示しつつ、グルコースをほとんど吸着せず、細胞に対して毒性をほとんど示さないことが確認された

乳酸吸着剤および乳酸の除去方法

想定される用途

・細胞等の大量培養における培養液再生技術への応用

関連文献

[1] Kameda T, et al. Colloids and Surfaces A: Physicochemical and Engineering Aspects 612 (2021) 125975.

知的財産データ

知財関連番号 : 特許 第7191341号、第7264397号、第7236120号
共同出願人  : 日機装株式会社  
発明者    : 吉岡 敏明、亀田 知人
技術キーワード: 吸着剤、再生医療、細胞培養、LDH







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