体外循環装置用 圧閉度処理装置
圧閉度のリアルタイムモニタリング・制御が可能!
概要
体外循環装置に用いられるローラポンプは、血液が流れるチューブを回転駆動するローラーで連続的にしごくことで一方向に血液を吐出している。
ローラーポンプは日本産業規格に基づき圧閉度が設定されていたが、ローラーポンプやチューブごとにばらつきがあり再現性に乏しく、さらに、繰返し圧力負荷による耐久性低下でチューブの物性が変化するという問題点がある。そのため従来の圧閉度設定法では、体外循環中に圧閉度が変化し溶血の増加やそれに伴う多臓器不全のリスクを増加させるという問題があった。
そこで本発明では、非接触にリアルタイムで圧閉度を計測する方法及び計測結果に基づき圧閉度を制御する方法を提供する。具体的には、押圧されたチューブの変形部分を撮像し、得られた赤色濃淡画像情報に基づいて圧閉度を特定する。それにより、最適の圧閉度となるように高精度に制御を行うことが可能である。
圧閉度制御装置の全体概念図
応用例
体外循環装置(人工心肺装置、人工透析装置等)への適用
・ローラーポンプの圧閉度を最適に調整可能
・ローラーポンプの圧閉度をリアルタイムに計測・制御可能
・チューブの劣化を定量的に診断・評価可能
関連文献
[1] 生体医工学 Annual58(Abstract), 266-266, 2020 公益社団法人 日本生体医工学会
[2] Journal of Artificial Organs. 24(1):27-35. 2021.
知的財産データ
知財関連番号 : 特開2022-40976
発明者 : 山家 智之、白石 泰之、深谷 碧、山田 昭博、井上 雄介
技術キーワード: 人工心肺、圧閉度、医療機器