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発明案件

東北大学技術
整理番号:T19-380

生体材料およびその製造方法

溶解を抑制し、長期間にわたって優れた抗菌性を維持!

概要

 人工関節等の生体材料には、骨と直接密着するTi(チタン)が用いられる。また、骨形成能の向上を目的としてACP膜(非晶質リン酸カルシウム膜)で生体材料をコーティングできることが知られている。しかし、ACP膜は生体内で短期間で溶解してしまうため、長期間保持できるよう改良が求めらている。そこで、Ta(タンタル)を添加することによってACP膜の溶解を抑制することが考えられている。しかし、この方法では抗菌性を有していないという課題がある。また、ACP膜にAg(銀)を添加することにより抗菌性を持たすことが可能であるが、ACP膜の溶解性を制御することはできないという課題がある。

 本発明は、上記の課題に着目し、優れた抗菌性を有すると共に、表面のACP膜の溶解性を制御することができる生体材料および生体材料の製造方法に関するものである。本発明の生体材料は、基材の表面にAgとTaが添加されたACP膜を有することを特徴とし、RFマグネトロンスパッタリング法により形成するものである。ACP膜にAgが添加されているため優れた抗菌性を有しつつ、Ta添加によってACP膜の溶解を抑制することができる。これにより、長期間にわたって優れた抗菌性を持続させることが可能となる。

生体材料およびその製造方法

ACP膜の溶解を抑制し、優れた抗菌性を維持

生体材料およびその製造方法

応用例

・人工関節 
・歯科用インプラント
・バイオマテリアル分野

関連文献

J. Wu, K. Ueda, T. Narushima: “Fabrication of Ag and Ta co-doped amorphous calcium phosphate coating films by radiofrequency magnetron sputtering and their antibacterial activity,” Mater. Sci. Eng. C, 109 (2020) 110599.

知的財産データ

知財関連番号 : 特開2021-62099   
発明者    : 上田 恭介、成島 尚之
技術キーワード: 材料、医療機器、福祉機器






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