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発明案件

東北大学技術
整理番号:T19-443

極局所領域を検査可能なpHセンサプローブ

時間分解能30ms・空間分解能250µmのpHセンシングが可能

概要

 pHは環境測定における重要なパラメータである。pHセンサの探針は数十mmの外径が多く、微小な空間を測定できるpHセンサが求められていた。
 本発明は、外径1mm程度のpHセンサプローブに関するものである。光ファイバ、導線、中空流路の構造をもつファイバの先端に、1mm四方の半導体デバイスLAPS(Light-addressable Potentiometric Sensor、Si3N4/SiO2/n-Si)を接続した構造をもつ。外部電圧を印加した状態で、光ファイバからこのn-Si面に光を照射すると、Si3N4面に接するプロトン量に依存した光電流が生じる。この時、光電流は、光ファイバからの光が照射された領域でのみ発生する。
 そのため、1mm四方のLAPSを16分割して16本の光ファイバと接続すれば、250μm四方の極局所領域のpH測定が出来ることになる。また、中空流路から電解液を導入することにより、金属やコンクリート等の乾いた表面におけるpH測定も可能である。
 下図は、ラットの脳深部のpHを測定した結果である。本センサプローブによって、pHの2次元マッピングを得ることに成功した。

極局所領域を検査可能なpHセンサプローブ

性能・特徴等

極局所領域を検査可能なpHセンサプローブ

応用例

・金属やコンクリート等の割れ部に挿入する腐食検査プローブ
・脳深層部の神経活動を測定するイメージングプローブ

関連文献

[1] 東北大学プレスリリース, 2020, 「生体への適用が可能なpH可視化プローブの開発 脳深部におけるpHのリアルタイム観察に成功」
[2] PLOS ONE 2020, 15, e0228076.
[3] Biosensors and Bioelectronics 2021, 174, 112870.

知的財産データ

知財関連番号 : 特許第7384390号
発明者    : 郭 媛元、吉信 達夫、半田 祥真
技術キーワード: pHセンサ、検査プローブ







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