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発明案件

東北大学技術
整理番号:T20-3045

水素同位体常温分離

水素分子錯体を用いて水素同位体(H2 /D2 /T2)の常温・常圧分離が可能

概要

 水素には軽水素(H2)、重水素(D2) 、三重水素(T2)と呼ばれる同位体が存在し、D2は中性子の減速材、NMR溶媒、化学・生物学試薬や、半導体・光ファイバーの製造工程で使用され、T2は核融合発電の燃料としての利用が期待される。 H2 /D2 /T2の混合ガスから水素同位体を分離する方法として、液体水素の深冷蒸留が実用化されているが、水素を液化するために20Kまで冷却する必要があり、多量のエネルギーを消費すること が課題である。研究室レベルでは、多孔性物質を用いた量子ふるいという方法で200Kでの同位体分離に成功しているが、常温(273K~373K) での同位体分離は達成されていない。
 本発明は、窒素脱離法で作製した水素分子錯体に対するH2 /D2 /T2の吸着エンタルピーの差を利用し、水素分子錯体をカラム等に封入して混合ガスを流入させることで、常温において水素同位体分離を可能とするものである。さらに水素吸蔵合金等を使用した場合に想定される高圧状態も不要となる。

水素同位体常温分離

常温で優れた優れた水素同位体分離能を示す

水素同位体常温分離

応用例

・H2 /D2 /T2 分離によるD2 /T2製造
・H2 /D2 /T2 分離カラム

関連文献

[1] https://www.youtube.com/watch?v=j9eUd07h9O8
[2]https://shingi.jst.go.jp/pdf/2022/2022_jst-2_003.pdf

知的財産データ

知財関連番号 : 国際出願PCT/JP2022/010068
発明者    : 高石 慎也、岸本 直樹、内田 海路、野呂 真一郎
技術キーワード: 軽水素、重水素、三重水素、H2、D2、T2、デューテリウム、トリチウム、同位体分離、常温、室温、錯体







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