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発明案件

東北大学技術
整理番号:T20-656_T21-213

電子スピン波による情報の多重伝送

光電変換デバイスの小型化、消費電力削減で膨大な情報処理を実現

概要

 光の波としての特徴である並列性や多重性を利用して、光ファイバーが実用化されているが、伝送する情報の数が増えるほど対応する光電変換機器が必要となり、装置の大型化や消費電力増加等の課題がある。一方、電子は光と異なり並列性や多重性を組み込むことができないため、半導体集積回路等の電子デバイスでは、原則複数の情報を同時に伝送することは不可能であった。
 本発明は、波の性質を有する「電子スピン波」に着目し、その波長を情報として用い、さらに電子スピン波どうしを重ね合わせることによって、従来光ファイバーで行っていた情報の多重伝送を、固体電子デバイスで行うものである。これにより多重化した情報を処理する際に逐次計算する必要がなくなり、既存の光電変換デバイスに置き換えて、デバイスの小型化および消費電力削減が期待でき、今後膨大に増える情報処理に貢献する可能性がある。また多重電子スピン波を用いた多状態情報の伝送・処理・記録を一括で行うデバイスも実現し得る。

電子スピン波による情報の多重伝送

電子スピン波デバイスを実現した際の効果

電子スピン波による情報の多重伝送

応用例

・既存の光電変換デバイスの小型化、消費電力削減 
・多状態情報の伝送・処理・記録を一括で行うデバイス

関連文献

[1] M. Kohda and G. Salis, Semiconductor Science and Technology,32,(2017),073002. [2] D. Iizasa, M. Kohda, U. Zülicke, J. Nitta, M. Kammermeier, Physical Review B,101,(2020), 245417.

知的財産データ

知財関連番号 : 特開2022-86896、特願PCT/JP2022/018255
発明者    : 好田 誠、曽根原 純平、飯笹 大介、新田 淳作、関 剛斎、植村 哲也(北海道大学)、弓仲 康史(群馬大学)
技術キーワード: スピン波、光電変換、小型化、省電力、情報の多重伝送、多状態情報記録







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