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発明案件

東北大学技術
整理番号:T20-699

遷移金属複合酸化物を利用した二次電池

高い容量を確保し、マグネシウムまたはリチウム カチオンを挿入・脱離することが可能

概要

 近年、二次電池の小型化および高容量化が望まれている。そこで、マグネシウム化合物を正極活物質として含有する非水電解質電池などが提案されている。しかし、これよりもさらに高い容量を確保することができる新たな二次電池が求められている。
 本発明によって、高い容量を確保することができる新たな二次電池と、これに用いる正極活物質および正極を提供することが可能になった。本発明は、金属マグネシウム、金属リチウムまたはマグネシウムリチウム合金を含有する負極と、正極活物質を含む正極を備え、放電終了時において、正極活物質が岩塩構造を有する遷移金属複合酸化物を含有していることを特徴とする。この岩塩型遷移金属複合酸化物は、カチオンの脱離および挿入に伴って構造相転移を起こし、放電終了時には岩塩構造、満充電時にはスピネル構造を有する。したがって、岩塩型遷移金属複合酸化物を正極活物質として用いることにより、二次電池の高い容量を確保することができる。

遷移金属複合酸化物を利用した二次電池

充放電特性例:マグネシウムコバルト複合酸化物

遷移金属複合酸化物を利用した二次電池

応用例

・航空機、ハイブリッド車、電気自動車などの輸送機器用の二次電池
・モバイル機器用の二次電池
・電力の貯蔵用の二次電池

関連文献

[1] Toward “Rocking-chair type” Mg-Li Dual-salt Battery, *T. Ichitsubo, S. Okamoto, T. Kawaguchi, Y. Kumagai, F. Oba, S. Yagi, N. Goto, T. Doi, E. Matsubara, Journal of Materials Chemistry A 3, 10188-10194 (2015).
[2] Intercalation & push-out process with spinel-to-rocksalt transition on Mg insertion into spinel oxides in magnesium batteries, S. Okamoto, *T. Ichitsubo, T. Kawaguchi, Y. Kumagai, F. Oba, S. Yagi, K. Shimokawa, N. Goto, T. Doi, E. Matsubara, Advanced Science 2, 1500072 (2015).

知的財産データ

知財関連番号 : 特許第6529005号
発明者    : 市坪 哲、岡本 紳哉、松原 英一郎
技術キーワード: Dual-saltBattery、MgBattery、LiBatteriy







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