東北大学技術
整理番号:T21-307
γセクレターゼ阻害ペプチド
アルツハイマー病の新規創薬シーズ
概要
アルツハイマー病(AD)の原因はアミロイドβペプチド(Aβ)の蓄積(老人斑)と考えられている。Aβはアミロイド前駆体タンパク質(APP)が最終的にγセクレターゼによる切断を受けることで生成されることから、主に低分子化合物のγセクレターゼ阻害剤(GSI)がAD治療薬として開発されているが、深刻な副作用等が原因でいまだ実用化には至っていない。
発明者らは、AlphaFold2を用いたインシリコスクリーニングの結果、とあるペプチドXが、γセクレターゼによるAPPの分解活性を阻害することを見出した。本発明は、新規のγセクレターゼ阻害ペプチドに関する。
発明者らが構築したγセクレターゼ阻害活性を評価するβガラクトシダーゼアッセイにて、ペプチドXが強い阻害活性を持つことを確認した(下図)。
また、合わせてペプチドXによる、Aβの生成阻害活性も確認している
(データ未開示)。
本発明は、既存のGSIとは異なる、新規の作用機序を持つことが示唆されており、新たなAD予防・治療薬候補となりうる。
ペプチドXはγセクレターゼ活性を強力に阻害
応用例
・AD予防薬
・AD治療薬
知的財産データ
知財関連番号 : 特願2022-106682
発明者 : 二井 勇人、榊原 里奈、關 正義、日高 將文、小川 智久
技術キーワード: 創薬、認知症、アルツハイマー、Aβ 、γセクレターゼ 、GSI 、ペプチド