TOP > 発明案件 > T22-032

発明案件

東北大学技術
整理番号:T22-032

新規な高温超伝導薄膜

大気圧下で液体窒素以上の臨界温度を示す、磁気的に等方的な超伝導特性を実現

概要

 電気抵抗ゼロの線材や強力な超伝導磁石への応用を目指し、大気圧下かつ液体窒素温度(−196℃)以上で超伝導を示す「常圧高温超伝導化合物」の開発が盛んである。これまでに上市されている銅酸化物系などは磁気異方性が大きい。そのため、例えば線材に適用する場合に、材料の結晶配向を制御しなければならないという課題があった。 
 本発明は、磁気等方的な常圧高温超伝導薄膜に関する。この化合物は磁気等方的であるため、結晶配向制御が不要であることを最大の特徴とする。右図に電気抵抗の温度依存性を示す。組成によっては、臨界温度が液体窒素温度を超えることが分かる。加えて、右表に上部臨界磁場の比を提示するが、この比が1に近い値を示しているため、磁気等方的であることが示唆される。本発明の化合物は、高い臨界温度と磁気等方的な性質を備え、応用例(下記)にあげる産業分野に好適である。

新規な高温超伝導薄膜

Ir-substituted (La, Sr)MnO3

新規な高温超伝導薄膜

応用例

・超伝導線材  
・超伝導コイル電磁石
・超伝導バルク磁石

関連文献

[1]Yuji Matsumoto, Kenichi Kaminaga, Kanta Suzuki, Shingo Maruyama, Possible high-Tc superconductivity exceeding 100 K in Ir-substituted perovskite-type manganese oxides. Research Square, July 15th(2022).

知的財産データ

知財関連番号 : PCT/JP2023/021942   
発明者    : 松本 祐司、神永 健一
技術キーワード: 超伝導薄膜、 超伝導線材、 超伝導マグネット、 高温超伝導体







発明案件一覧に戻る

ページトップへ