TOP > 発明案件 > T22-039

発明案件

東北大学技術
整理番号:T22-039

高濃度バイオマスの連続的前処理方法

廃棄バイオマスの有価物化に向けて、流動キャビテーションで微粒化処理を行う方法

概要

 コーヒー滓や、芋菓子・米菓子の規格外品等の廃棄バイオマスから、カフェ酸や糖などの有用物質を抽出する研究が盛んである。バイオマス由来の有価物を効率的に得るためには、原料であるバイオマスの堅牢な構造を破壊する前処理が重要である。
 従来までの前処理技術は、100MPa以上の高圧分散機が必要なものが多く、コスト面での課題が指摘されていた。また、低圧処理できる技術であっても、初めからサブmmオーダーに粉砕する工程が必要であったり、バイオマス濃度が高いと装置が閉塞してしまったりと、低い処理効率が指摘されていた。
 本発明は、高濃度のバイオマスを連続的に前処理する方法に関するものである。バイオマスを液体に混濁させた高濃度混濁液について、3MPa程度の低圧で流動キャビテーションを発生させ、それによりバイオマスを粉砕・解繊する。下図は、本発明の前処理方法を適用してから1年経過後のバイオマス水懸濁液の様子である。(a)は参照例、(b)は極めて短時間適用した場合、(c)は5時間適用した場合を示す。(b)の短時間適用した場合であっても、長期間水に分散し続けられるほどの微粒化が可能である。本発明の前処理法を用いると、バイオマスをサブµmオーダーまで微粒化できるため、効率的な有価物化が可能になると期待する。

高濃度バイオマスの連続的前処理方法

性能・特徴等

高濃度バイオマスの連続的前処理方法

応用例

・コーヒー滓からカフェ酸を抽出するための前処理
・規格外菓子廃棄物から糖を抽出するための前処理
・その他、廃棄バイオマスを有価物化するための前処理全般

関連文献

[1] Ind. Eng. Chem. Res. 2016, 55, 1866.
(※本発明の旧来型モデルに関する論文)

知的財産データ

知財関連番号 : 特願2022-124701
発明者    : 祖山 均、北川 尚美、廣森 浩祐、久慈 千栄子
技術キーワード: バイオマス前処理、キャビテーション、カフェ酸回収、糖回収







発明案件一覧に戻る

ページトップへ