東北大学技術
整理番号:T22-266
マグネシウム蓄電池用正極材料
従来は難しかった不規則岩塩型酸化物の正極材料への適用可能性の道を拓く!
概要
マグネシウム蓄電池は、マグネシウムがもつ埋蔵量の豊富さや体積当たりの容量の高さから、ポストリチウムイオン蓄電池の有力候補として研究・開発が進められている。従来、実用的なマグネシウム蓄電池の正極材料は
シェブレル構造を有する材料が知られている程度だった。しかし、起電力が約1V程度と低く、より特性の良い正極材料の探索が進められていた。
本発明は、不規則岩塩型構造をもつ材料系に着目し、上記課題を解決するために研究を進め、正極材料として結実したものである。材料を構成する元素組成を工夫することで、従来は困難であった可逆的かつ実効的なマグネシウムカチオンの挿入・脱離を実現することに成功している。その
結果、従来よりも高い容量を持ち、サイクル特性も向上した正極材料を提供する。
サイクル特性
応用例
・マグネシウム蓄電池
・多価カチオン蓄電池への適用も期待される
・デュアルイオン蓄電池
関連文献
[1]河口智也,安田優哉,根本菜摘,下川航平,李弘毅,岡本範彦,市坪哲,「ハイエントロピー酸化物を用いた蓄電池正極材料」,電気化学会第90回大会
知的財産データ
知財関連番号 : 特願2023-041425
発明者 : 市坪 哲、河口 智也、安田 優哉
技術キーワード: マグネシウム蓄電池、酸化物正極材料、岩塩型酸化物