東北大学技術
整理番号:T23-091
電気化学的なCO2還元方法
高温高圧水環境により、 還元の高効率化を達成
概要
CO2を電気分解し、資源化する電気化学的CO2還元反応(CO2RR)プロセスは、抜本的なCO2削減手法として注目されている。しかし、従来法では、エネルギー効率が低いという課題があった。今回、発明者は、水熱反応場と呼ばれる高温高圧水環境を利用して、 CO2RRプロセスの高効率化が可能であることを見出した。 CO2で加圧した150℃、100気圧の高温高圧水条件で電気分解を行うと、水中のCO2の高い拡散係数と溶解度により、電極へのCO2供給が促進されるため、エネルギー効率を大幅に改善できることを明らかにした。
さらに、再生可能エネルギー由来の電力に加え、 工場の未利用低温廃熱の利用により、CO2吸収量が排出量を上回る「カーボンネガティブ」な基礎化学品(メタノール)の合成が可能なことを技術アセスメントによって示した。

高温高圧水が電流密度、生成物に与える影響【1】【2】

応用例
□ 工場・発電所・廃棄物処理場からの排ガスと低温廃熱を利用した高効率CO2還元
関連文献
【1】Advanced Sustainable Systems, 2024, 2400489
https://doi.org/10.1002/adsu.202400489
【2】プレスリリース
https://www.jst.go.jp/pr/announce/20241108-2/pdf/20241108-2.pdf
知的財産データ
知財関連番号 : PCT/JP2025/009449
発明者 : 笘居 高明
技術キーワード: 水熱反応、高温高圧、電気化学的二酸化炭素還元反応、CO2RR
