東北大学技術
整理番号:T24-100
固体廃棄物からの金属資源の回収技術
再生可能なキレート剤を用いた環境にやさしい技術
概要
産業廃棄物や岩石、汚染土壌を含む固体廃棄物には、有害な重金属や資源となる希土類金属(レアアース)など様々な元素が含まれている。上記金属を回収するために、従来は抽出剤として強酸を用いて廃棄物を溶解し、電気化学手法で回収する手法が用いられてきた。しかし、従来法は化学薬品や電力を多量に消費するため環境的・経済的な課題がある。そこで発明者らは、環境にやさしいキレート剤を抽出液として利用することで固体廃棄物から金属イオン成分及び陰イオン成分を効率的に抽出し、その後抽出液から金属イオン成分及び陰イオン成分を回収する、抽出液を再生・再利用可能なプロセスの開発に成功した。
本発明は、汚染土壌の有害イオン除去処理への応用が期待され、土壌を処理場に運搬する必要がなくその場で処理できることが利点である。また、鉱物からのレアアース等の資源回収にも活用が期待され、さらに、固体廃棄物を利用したCO2鉱物化技術(例えば、特許第7345791号)と組み合わせて使うことも可能である。

抽出液中の各種金属イオンの回収を達成

応用例
・汚染土壌からの有害イオンの除去
・鉱物からのレアアース等の資源回収
・CO2鉱物化用の抽出液の再生
知的財産データ
知財関連番号 : 特願2025-072724
発明者 : 渡邉 則昭、 Wang Jiajie
技術キーワード: キレート剤、汚染土壌、資源回収、二酸化炭素固定、CO2固定