シミュレーテッド量子アニーリング(SQA)のためのスパース対応アルゴリズム
現実世界の物理制約(スパース性)を活かした高効率な並列計算
概要
量子アニーリングを古典コンピュータでシミュレーションするため、イジングモデルを用いたSimulated Quantum Annealing(SQA)が注目されている。発明者らは、全結合イジングモデルを用いるSQAアルゴリズムの多レベルの並列処理をField Programmable Gate Array(FPGA)上で実装可能とする並列アルゴリズムを開発した(関連文献[1])。しかし現実世界の最適化問題の多くは、特定のスピン同士のみが影響し合う「スパース(疎)」な構造であり、全結合前提のアルゴリズムは、実際には必要のない相互作用の計算にもリソースを割き非効率という課題があった。
本発明はスパース結合モデルに対応でき、古典スピン系のイジングモデルの解析をより高速に行うアルゴリズムに関する。これにより全結合モデルでは扱えなかった大規模な問題に対しても、FPGAを用いた実用的な速度でのSQAの実行が期待される。

応用例
複雑な「組み合わせ最適化」を伴うあらゆる産業課題へ適用可能
□物流・製造: 数千台規模のAGVに対する最適なタスク割り当てと配送順序の策定。スループットを最大化し、現場の無駄を排除。
□モビリティ・都市: 都市全体の交通流の動的な最適化。渋滞を根本から解消するための各車両の協調的な走行ルート策定。
□DX・金融: 人員シフト配置の最適化、金融ポートフォリオの組成、新薬開発など、指数関数的に増大する選択肢から「正解」を導出。
関連文献
[1] JOURNAL OF LATEX CLASS FILES, VOL. 14, NO. 8, AUGUST 2015
知的財産データ
知財関連番号 : 特願2025-023971
発明者 : Waidyasooriya Hasitha Muthumala、張山 昌論
技術キーワード: シミュレーテッド量子アニーリング、 イジングモデル、 スパース結合モデル、FPGA、 AGV、 量子コンピュータ
